映画と本と言葉たち

観た映画や読んだ本についての一人よがりの感想などを、勝手気ままに綴っています。

ミリオンダラーベイビー

2004年のクリント・イーストウッドの作品「ミリオンダラーベイビー」を観ました。
タイトルにどこか聞き覚えがあるような気がするたけで、あらすじも何も知らなかった私は、なぜか明るく派手な感じの映画を予想していたので、終わりが近づくにつれ予想外の展開になっていきましたが、かえってストーリーに心を添わせることが出来たように思います。
生きる、ということを深く考えさせられた、と言いたいところですが、生きるとはどういうことなのかを頭で考えるより先に、体で感じさせられたように感じています。。
また、この主人公が、血の繋がった家族と絆を紡げないことに傷つき、深い悲しみを背負っていたとしても、その一色で人生が塗りつぶされはしないことに、「人」という存在の持つ奥行きの広さのようなものを感じました。それはつまり、どんな種類の悲しみや痛みにも、絶望するかしないかは本人の生き方次第だということになるのでしょう。
そして、こう生きなければならない、という押し付けは、誰に対してもどこからも与えられるべきではないなら、生き甲斐と呼べるものを探しだすために四苦八苦する必要はないようにも思えてきます。どこか矛盾したことを言っているように聞こえるでしょうか。

ミリオンダラー・ベイビー [DVD]

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