映画と本と言葉たち

観た映画や読んだ本についての一人よがりの感想などを、勝手気ままに綴っています。

森山中教習所

 賀来賢人野村周平が共演した2016年公開の映画「森山中教習所」を観た。 
 ツタヤでタイトルを見るまで、この作品の存在も原作のコミックの存在も知らなかった。ちょうど家族が免許合宿中だから、なんとなく引っかかって、そのくらい何気なく借りてきたのだけれど、三泊で借りてきて三日間毎晩観てしまった。
 感動したとか、そういう訳でもなく、すごく面白かったと言いたい訳でもなく、なんだかとてもさりげない映画だったように思う。
 でも三日の間に三回観た作品など初めてで、ただ暇だったから観たということでもない気がする。
「人として間違ってる」という言葉が、こんなに前向きに明るく響くのを初めて聞いた。そしてこの言葉に妙に励まされてしまったように思う。
 教習所に通って免許を取るなんていうことは、大抵の人が通過する普通のことかもしれないけれど、車の運転ができるようになるというのは、大きな変化だ。実はとても大きな変化を、そうとは意識せず人は繰り返していくのかもしれない。そしてもう二度と会えないと思っていてもめぐり会ったり、また会えると思っていても二度と会えなかったりする。
 何でもない人生なんて、そうあるものではないのかもしれない。

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