映画と本と言葉たち

観た映画や読んだ本についての一人よがりの感想などを、勝手気ままに綴っています。

たたら侍

 2017年公開で錦織良成監督、脚本の「たたら侍」を借りて観た。 
 全編を通して映像がとても美しく、自然の持つ広大で繊細な霊気、とでも言いたくなるようなものが静かに伝わってきた。そのせいで人間の浅はかさや生きるということのはかなさを感じさせられた気がする。
 正直なところ、主人公の生き方や物語としての展開、というか流れというか結末も含めて、それらをどう解釈すればいいのか、よくわからなかった。でも芸術作品というのは、鑑賞した人が好きなように解釈していいものだろうし、だからこそ解釈しきれずに終わることもあるのだと思う。
 以前、何かのインタビューで宮崎駿監督がメッセージ性について問われ「メッセージを込めようと思っては作れない。自分では捕まえられないものを追いかけている。自分で捕まえられるものなんてろくなものじゃない」と言っていたのをまた思い出した。
たたら侍 DVD(通常版)