映画と本と言葉たち

観た映画や読んだ本についての一人よがりの感想などを、勝手気ままに綴っています。

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

永遠のとなり (白石一文)

白石一文著「永遠のとなり」を読んだ。 この作家の10冊目の本で2007年に刊行されている、と解説にあった。同じく解説に「人生の意味を真正面から問いかける思索的な作風」とあり、私自身、物事に意味付けをしたがる性分のせいか、そうした作風がとてもしっく…

友だちのパパが好き

2015年公開の山内ケンジ監督作品「友だちのパパが好き」を観た。 様々な感じ方ができそうな、様々な側面を持つた映画だった。 正直さ、素直さと捉えるか、自分勝手と捉えるか、非常識と見るか自由と見るか、純愛なのか狂気なのか、どれもが紙一重、というよ…

長いお別れ (中島京子)

中島京子の「長いお別れ」を読んだ。 アルツハイマー型認知症を発症した父親が人生を閉じるまでの10年間を綴った物語で、父親を支える家族の物語だった。と言っても、病気に焦点が当たっている感じはなく、オムツや排泄物が登場しても、家族の大変さが悲愴感…

キラキラ共和国 (小川糸)

小川糸の「キラキラ共和国」を読んだ。「ツバキ文具店」の続編となるこの作品、図書館に予約して順番が回ってくるまでに、およそ一年かかったということは、今なお相当な人気のようだ。 ツバキ文具店の店主である主人公、鳩子の入籍の報告から始まり、妻とな…