映画と本と言葉たち

観た映画や読んだ本についての一人よがりの感想などを、勝手気ままに綴っています。

探偵はBARにいる

 大泉洋主演の「探偵はBARにいる」を観た。
 以前はどんな物語であれ、人が殴り合うようなシーンはあまり好きではなかったのに、この映画の中の探偵とヤクザのやり合う場面には、どこか爽快さすら感じたのは、松田龍平演じる主人公の相棒が、気持ちいいほど強かったからだろう。ただ、最後に美しい女性がこめかみを撃って自死する場面は、顔を映してほしくなかった、というのが正直なところだ。もっと言うと人が銃で撃たれて死ぬシーンが多く、その度に目を背けたかった。私は気が弱いのか、リアルに感じ過ぎなのか、それとも私と同じような人もたくさんいるのか、わからないけれど。
 ストーリーとしてはミステリーで、しかも結構入り組んだ謎だったと思うけれど、謎解きを楽しんだというよりは探偵たちの日常を楽しく鑑賞した感じだ。主人公とその相棒の人柄やコメディタッチな展開のお陰で、たくさんの血が流れても、作品全体が明るさを持っていたのかもしれない。
 大泉洋は他に類をみない個性的な俳優のように思う。本当に魅力的だ。とはいえ松田龍平の方に気持ちを持っていかれる女性も多いだろう。などと言うと大泉洋はずっこけるだろうか。松田龍平ポンコツ車に向かって「ごめんね」と言葉をかける場面が私は好きだ。彼もまた、どんな役でもモノにする非凡な役者のように思う。

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