映画と本と言葉たち

観た映画や読んだ本についての一人よがりの感想などを、勝手気ままに綴っています。

殯の森

 公開されてから、もう10年以上もたっていたとは思わなかった。
 ストーリーの流れのようなものはあまり感じられず、ただ、死と生がそこにある、という印象だった。タイトルに「森」が入っているが、本当に森の中をさ迷う場面があり、というか、その場面がこの映画のすべてのように見えた。
 私は大切な誰かを死によって奪われたことがないから、この映画を心から理解することはできないのかもしれない。思ったのは、命があるものは、どんなことがあっても生きなければならないということ。そして、生きるということは、実はとても不安定な状態で、誰にとっても綱渡りのようなものなのではないかということだった。



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