映画と本と言葉たち

観た映画や読んだ本についての一人よがりの感想などを、勝手気ままに綴っています。

キツツキと雨

 2012年公開の映画「キツツキと雨」を観た。主演は役所広司小栗旬。 
 映画を撮るなどということは、一般人にとっては間違いなく非日常だけれど、映画監督や映画制作を仕事にしている人にとっては日常でもあるだろう。誰かの日常がほかの誰かにとっては非日常になる、というのは当たり前のことで、人が皆唯一無二の人生を送るのは、それぞれに違う日常を過ごすからなのだと改めて感じる。そして、この映画の中の克彦さん(役所広司)と浩一(小栗旬)は、それまで全く別の世界、別の日常を生きていたのだけれど、偶然知り合い、映画制作という同じ世界を共有することで、お互いに相手を通して新しい自分を見つけ出したようだった。
 出会いによって、或いは経験によって、人は成長したり変わったり、物の見方や考え方が豊かになったりすることがあるのだろうけれど、それはもしかすると、自分でも気づかずにいた自分の一面に気づく、ということなのかもしれない。
 

キツツキと雨 通常版 [DVD]

キツツキと雨 通常版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2012/07/20
  • メディア: DVD