映画と本と言葉たち

観た映画や読んだ本についての一人よがりの感想などを、勝手気ままに綴っています。

山本周五郎中短篇秀作選集1

文学賞に「山本周五郎賞」というものがあることを知って以来、いつか山本周五郎の作品を読んでみようと思っていた。それが実現したのが2~3年前だったろうか。
「さぶ」と、ほかにいくつかの短篇(藪の陰など)を読み、なんて美しい小説を書く人なのだろうと胸を打たれ、心洗われるような感動を覚えた。
1週間ほど前、図書館で「山本周五郎中短篇秀作選集」を見つけ、その「1」を借りてきた。
人は、どんな環境にどう生きていようと、決して一一人ではないのだ、ということや、固く信じていたものに裏切られるような形になったとしても、自分次第でいくらでも立ち直ること、前向きに生きることができる、ということを感じさせられている。
どう転がるか予想もつかないのが人生であり、「運命」という言葉は、人が歩いてきた道を振り返ったとき、自分で自分を納得させるためにあるのかもしれない、とも思った。

山本周五郎中短篇秀作選集〈1〉待つ

山本周五郎中短篇秀作選集〈1〉待つ